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ローコストでアパート経営する方法とは?

2022.07.13

ローコストでアパート経営する方法とは?メリット・デメリットから業者選びのポイントまで解説

賃貸経営をローコストで行いたい場合、マンションやアパート、戸建てなどの中でもアパートが優位になるケースが多くなります。あらゆる方法で賃貸経営のコストを抑えることで、より多くの利益を得られます。ただし、ローコストのアパート経営にはメリットとデメリットもあるため、自身に適しているかどうか慎重に検討が必要です。ここでは、ローコストでアパート経営する方法やメリット・デメリット、業者選びのポイントなどについて詳しく解説します。

アパートの建築費の相場

まずは、アパートの建築にどの程度の費用がかかるのか確認しましょう。アパートの建築費用は構造や間取り、設備、立地など、さまざまな要因で決まります。この中でも多くを占めるのが構造です。

構造には主に、木造と鉄骨造、鉄筋コンクリート造があります。資材の品質や人件費などで異なりますが、構造別の大体の坪単価は次のとおりです。

木造……60~90万円
鉄骨造……85~105万円
鉄筋コンクリート造……90~120万円

構造によって坪単価が異なる理由は、躯体自体の材質や運送方法の違い、仕上げの方法、付帯する設備などが異なるためです。そして、延べ床面積に坪単価をかけて、建築費用の総額(概算)を算出しましょう。

例えば、延べ床面積150平方メートルで坪単価100万円の鉄骨造のアパートの場合、次のように計算します。

(1)延べ床面積を坪数に換算……100平方メートル×0.3025=30.25坪
(2)建築費用(概算)……30.25坪×100万円=3,025万円

上記のほかにも、さまざまな諸費用がかかります。諸費用の相場は建築費の5%程度とされていますが、表記方法は業者によって大きく異なります。

アパートの建築にかかる費用については、現地調査を行ったうえで算出されるため、まずは信頼できる業者に相談してみましょう。

アパートをローコストで経営する方法

アパートをローコストで経営するには、まずは当然ながらアパートをなるべく安く建築する必要があります。ただし、安く建築したいがために建築のタイミングを逃したり、間違った方法でアパート経営したりしないよう注意が必要です。

アパートをローコストで経営する方法について詳しく見ていきましょう。

今すぐにアパートを建築する

アパートをローコストで建築するには、建築費が安いタイミングで業者に相談する必要があります。ただし、建築費は年々上昇傾向にあるため、今このときが最も安い時期と言えるのです。そのため、建築費が安くなったタイミングでアパートを建築しようと考えているうちに、建築費が高くなってしまわないよう注意しましょう。

建築費の上昇にはさまざまな要因がありますが、新型コロナウイルスの感染拡大やロシアによるウクライナへの侵攻などの影響で、輸入材の確保が困難になっていることが多くを占めます。また、中国やアメリカで住宅購入が加速していることや、ネットショップの需要拡大によってコンテナが不足したりしていることも要因の1つです。

そのほか、日本国内における職人の高齢化による人手不足も挙げられます。このような問題が解決する見通しは立っていないため、建築費が安くなるのを待つのではなく、今このタイミングでアパートを建築することが大切です。

設計施工方式で依頼する

設計施工方式とは、設計と施工を同じ会社に依頼することです。別会社に依頼する場合、それぞれが提示した料金で依頼することになりますが、同一会社であればセットで依頼することで割安になる可能性があります。

設計と施工を別の会社に依頼すると、費用が高くなりがちです。その一方で、自分にとってより良いアパートの建築が可能になる可能性もあります。
何に重点を置くのか、ご自身にあった方式を見極めることが大切です。

木造構造を選ぶ

アパートの構造には、木造や鉄骨造、鉄筋コンクリート造があります。この中でも建築費用を抑えられるのが木造です。木造の坪単価は60~90万円と他の構造と比べて安くなっています。建築技術の向上により昨今では木造アパートの割合も多くなっているため、「木造=古い」という印象が理由で入居者が現れにくくなる心配もありません。

一般的には鉄筋コンクリート造や鉄骨造であれば、騒音問題も起こりにくい印象がありますが、最近では木造でも騒音対策の施工技術が高まってきています。構造にこだわりすぎず、コストを抑えたいときは木造を選ぶのがおすすめです。

シンプルな間取りにする

複雑な間取りだと、余計に建築費用がかかります。シンプルな間取りで、不要な設備も排除することで建築費用を抑えられます。外観や共有部分などのデザインに力を入れれば入居率が高まる可能性があります。

しかし、内見で実際に住む部屋を見て満足できなければ入居はしないでしょう。そのため、外観や共有部分のデザインにコストをかけすぎないように設計してもらうことが大切です。

構造上、どうしてもカットできない部分はグレードを下げるとよいでしょう。ただし、グレードを下げたことで居住性が大きく損なわれる場合もあるため、専門家と話し合って決める必要があります。また、キッチンやトイレ、浴室などもコストを抑えてシンプルなデザイン・機能性に留めるとよいでしょう。

部屋の面積を40平方メートル以上にする

部屋の広さが40平方メートル以上になると、アパートを新築した際の不動産取得税を節税できます。40平方メートルを大きく超えるとファミリー層がターゲットになってしまいますが、40平方メートル程度で抑えれば広めな単身者向けでの設計が可能です。

40平方メートル程度にするかどうかは、その地域の特性を踏まえて決めた方がよいでしょう。

設備や仕上げのグレードを抑える

設備や仕上げのグレードを抑えることで、建築費用を節約できます。グレードを抑えても、入居者の満足度が低下するとは限りません。例えば、標準グレードがすでに特別感のある仕様の場合、グレードを落としてもアパートの品質を損ねることはないでしょう。

トイレをウォシュレットなしにする、給湯機を追い焚きなしにするなど、さまざまな方法があります。アパートの部屋数が多くなればなるほどに、設備やグレードを抑えるメリットが大きくなります。

相見積もりを取る

ローコストでアパートを建築するには、可能な限り安い価格を提示してもらう必要があります。その際に行いたいのが、複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」です。価格競争を引き起こすことで、価格を抑えられるでしょう。ただし、価格の安さに注力した結果、居住性が悪いアパートになったり、欠陥工事をされてしまったりするリスクもあります。

そのため、アパート建築の実績が豊富で、ローコストの建築についてアドバイスを得られる住宅会社に相談することが大切です。また、住宅会社はアパート建築のために建築資材をローコストで調達する方法を習得しているため、価格に対して高品質なアパートを建築できます。

ローコストでアパート経営するメリット

そもそも、ローコストでアパート経営することには、どのようなメリットがあるのでしょうか。目的意識を持ってローコストのアパート経営を行うためにも、メリットについて整理していきましょう。

初期費用が少なくてもアパート経営を始められる

アパート建築の諸費用は、建築費の5%程度が相場と言われています。つまり、アパート建築にかかるコストを抑えることで諸費用も安く抑えられる可能性があります。諸費用を抑えられるのであれば、初期費用を多く用意できない方もアパート経営を始められるでしょう。

利回りがよい

ローコストでアパート経営を始める場合、初期費用を抑えられることで表面利回りがよくなります。表面利回りは、年間の家賃収入÷初期費用で算出できます。

そのため、初期費用が少なくなればなるほどに利回りが大きくなり、短期間でより多くの利益を得られるのです。

ローンを最小限に抑えられる

アパートの建築費用は、どれだけコストを抑えても数千万円は必要です。そのため、自己資金だけでまかなうことは難しく、多くの方がローンを利用するでしょう。一般的にアパートローンは住宅ローンと比べて金利が高いため、借入額はなるべく抑えたいところです。

初期費用を抑えれば借入額も抑えられるため、月々のローン返済の負担が減ります。その結果、家賃を抑えて入居率を高めるという戦略も選べるようになります。

ローコストでアパート経営するデメリット

ローコストでアパート経営することにはデメリットもあります。とにかくコストを抑えるという考え方では、入居率が下がることが懸念されます。ローコストでアパート経営するデメリットについてチェックしていきましょう。

差別化ができない

ローコストでアパートを建築する場合は、規格化されている部材を使用することになります。同じようなアパートがいくつも存在することになるため、差別化ができません。近隣エリアに同じようなアパートが2つあり、どちらを選ぶか迷っている場合には、家賃が安い方や立地が少しでもよい方を選ぶことが一般的です。

そのため、差別化ができている場合と比べて入居率が低下する可能性があります。

修繕費が高くなる

グレードが低い設備や建材の中には、耐久性が今ひとつのものもあります。修繕費用がかさみ、キャッシュフローが悪化することが懸念されます。初期費用を抑えても、ランニングコストでプラマイゼロになったり、むしろ総コストが増えたりする可能性が潜んでいることを覚えておきましょう。

騒音が気になる人には選ばれにくい

木造は鉄骨造や鉄筋コンクリート造と比べて防音性が低い印象があるため、遮音性の優先順位の高い人には選ばれにくいでしょう。

ローコストでアパート経営する際の業者の選び方

ローコストでアパート経営をする際は、アパート建築・経営をサポートしてくれる業者を慎重に選ぶ必要があります。どのような業者を選べばいいか詳しく見ていきましょう。

信頼のできる業者

賃貸経営をサポートする会社の中には、重要事項を説明しなかったりメリットばかり強調したりする悪質な業者も存在します。そのため、実績やコストよりも第一に信頼性が重要です。口コミ・評判をチェックして、過去にトラブルを起こしていないか、利用者からの評判は悪くないかなどを調べてください。

また、企業のホームページに記載されている社員数や資本金、設立年度などからは経営の安定性を確認できます。ただし、規模が大きい、歴史が長いといった理由だけで選んではいけません。また、担当者によっても質が異なる可能性があるため、初回相談時にも信頼性をチェックしましょう。

実績がある

アパート経営のサポートをするのに特別な資格は必要ありません。そのため、優劣は実績から見極めるしかないのです。また、業者によって得意分野とそうではない分野があるため、賃貸経営をサポートしている業者の中でもアパート経営に特化した業者を選びましょう。

なお、大手企業は社員数が多いため、実績はおのずと多くなります。これは、地方の会社よりも優れている証明にはなりません。地方の会社でも、地域に根ざした信頼できる対応をする会社も存在します。その地域の特性まで考慮できる業者であれば、より良いアパート経営になるようにサポートしてくれるでしょう。

複数の業者に相談する

複数の業者に相談して、信頼性をチェックしましょう。また、実際に話すことで入手できる情報もあります。例えば、担当者との相性は実際に話してみなければわかりません。どれだけ素晴らしい実績がある会社でも、担当者との相性が悪ければ自分が求めるサポートは得られないでしょう。

複数の業者から料金を含めて詳しいサポート内容を確認し、いったん持ち返って検討してみてください。

まとめローコストでアパート経営する方法とは?メリット・デメリットから業者選びのポイントまで解説

ローコストでアパート経営することで、初期費用を抑えられて利回りも良くなります。その一方で、修繕費が高くなることでランニングコストが上がる可能性があるなどデメリットも少なくありません。ローコストでアパート経営すべきかどうかも含め、まずは信頼できる業者に相談してみてはいかがでしょうか。日興トラストには土地活用の専門スタッフが在籍しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

コラムニスト川口 晃司

前職は新潟県の独立リーグのチームでマネージャーをしていました。
私生活では子供と遊ぶこと、野球とサッカーを観ることが日々の楽しみです!

地域の皆さまに信頼していただけるように毎日の業務に取り組んでいます。

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